不正性器出血とは、月経以外の時期に出血がある状態を指し、性行為後や排便時、あるいは突発的に出血が起こることもあります。
また、月経が始まってから1週間以上出血が続く場合は「過長月経」と呼ばれ、ホルモン異常や子宮の病気が関係している可能性があります。
加齢にともなうホルモン変動やストレスが原因の場合もありますが、子宮頸管ポリープ、子宮内膜増殖症、子宮体癌などが関与しているケースもあるため、注意が必要です。
当クリニックでの治療方針
川越レディースクリニックでは、症状やご希望に応じて、以下のような治療方針をご提案しています。
症状の聞き取りと原因の把握
不正性器出血や過長月経の原因を特定するため、詳細な問診と検査を行います。
日常生活のストレス、生活習慣の変化、ホルモンバランスの乱れ、器質的な病変(ポリープ、子宮筋腫、子宮内膜症など)を確認し、適切な治療方針を考えます。
原因 | 説明 | 主な症状 |
---|---|---|
ホルモンバランスの乱れ | ストレス、加齢、生活習慣の変化などによりホルモンが不安定になることがあります。 | 月経不順、長期の出血、過長月経 |
器質的疾患 | 子宮頸管ポリープ、子宮内膜増殖症、子宮体癌などの病変が原因となる場合があります。 | 月経以外の出血、性交後出血、排便時の出血 |
妊娠に関連する異常 | 子宮外妊娠、流産、着床出血などが不正出血の原因になります。 | 突発的な出血、腹痛を伴う出血 |
子宮内膜症・子宮腺筋症 | 子宮内膜が異常な場所で増殖し、出血や痛みを引き起こします。 | 強い月経痛、経血量の増加、不正出血 |
感染症 | クラミジア、淋菌などの性感染症が原因で出血することがあります。 | おりものの異常、外陰部のかゆみ、性交後出血 |
ホルモン療法・止血療法の適用
単に「出血しているから止血剤を使う」という治療ではなく、まず原因を明らかにすることが重要です。
適切な薬物療法による止血を行い、腫瘍性の出血が疑われる場合は手術療法も検討します。
必要な検査の実施
経腟超音波検査や血液検査を行い、子宮や卵巣の状態を確認します。
子宮頸管ポリープや子宮内膜増殖症、または子宮体癌などの器質的疾患が疑われる場合、追加の精密検査を提案することもあります。
受診のタイミングについて
以下のような場合は、早めの受診をおすすめします。
- 月経以外の出血がある場合
- 1週間以上出血が続く場合
- 排便時や性交時に出血する場合
- 出血の量が多く、貧血症状が出ている場合
- 妊娠を希望しているが不正出血が続く場合
「この程度で相談していいのかな」と迷うようなことでも構いません。
少しでも不安があれば、どうぞお気軽にご相談ください。