過活動膀胱は、特に女性の更年期に多く見られる疾患です。
女性ホルモンの低下により、膀胱内に尿を十分にためられなくなり、昼間は電車やバスに乗れないほど頻繁に尿意を感じることがあります。
また、夜間も尿意で何度も目が覚め、熟睡できないといった症状が現れます。
長期間にわたり「慢性膀胱炎」と診断され、治療を受けてもすぐに再発を繰り返している場合、実は過活動膀胱である可能性があります。
主な症状
過活動膀胱には、以下のような症状が見られます。
- 突然、我慢できないような強い尿意を感じる(尿意切迫感)
- 日中の排尿回数が増える(頻尿)
- 夜中に何度もトイレに起きる(夜間頻尿)
- 尿意を我慢できず漏れてしまう(切迫性尿失禁)
これらの症状は単独で現れることもあれば、複数が組み合わさっていることもあります。
周囲に相談しづらい内容であるため、我慢している方も多く見られますが、放置せずご相談いただくことで症状の改善が期待できます。
診断方法
当クリニックでは以下の方法で診断を行っております。
問診・症状の聞き取り
まずは尿意の頻度やタイミング、失禁の有無、生活への影響などを丁寧にお伺いします。
問診票や質問票を用いて症状の程度を客観的に把握することもあります。
尿検査・残尿測定
膀胱炎など、他の疾患との鑑別を行うため、尿検査を実施します。
また、排尿後に膀胱内にどの程度尿が残っているか(残尿量)を超音波検査で確認し、膀胱の機能を評価します。
当クリニックでの治療方針
治療は抗コリン薬を主体に行いますが、特に女性の更年期に多く見られるため、女性ホルモンの併用が有効な場合もあります。
それでも改善が見られない場合、軽度のうつ症状を併発していることがあります。
川越レディースクリニックでは、こうした精神的な影響も含め、多角的な視点で原因を検討し、最適な治療を進めてまいります。